転落人生⑤

転落人生⑤ · 14日 5月 2019
ラカンは、精神分析学とキリスト教の共通点を、強く意識していたのであろう。 だからこそ、「主の御名」を「父の名」によって、「御言葉」を「言語」によって置き換えたのだ。迷信的ではなく、科学的ないし論理的な方法によって、人間存在の謎を解き明かすことを目的として。 ラカンの思想は、「‘1’なるものの論理学」と呼ばれることもあるが、それは彼が、「‘1’つの全体集合を認知する能力」の原点を「エディプス・コンプレックス」に求めたからである