転落人生⑦

転落人生⑦ · 11日 6月 2019
つい4年前までの私は(妻幸音と出会って教会へと導かれる前までの私は)、泥沼のような罪の意識に打ちひしがれていた。 元はといえば、すべてが自分の身から出たサビなのだ。私のような罪人が、他人の罪を裁いたがゆえに、このような悲劇が起こったのだ… 私は自分自身を責め続けた。責め続けながらも、救いを求めようとはしなかった。 懐疑主義に染め上げられた私は、人間世界における一切の営みを、虚偽にすぎないものとみなしており、人間が人間を救うことなど、絶対に不可能であると確信していたからだ。